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ドキドキの卒制審査

去る2014年12月11日(木)、今年度の卒業制作の専攻内審査が行われました。

2年間の集大成である卒業制作作品を教員一同を前に発表し、ダメ出しをもらう年末の恒例行事。学内での賞候補が決められる審査でもあり、学生たちにとってはドキドキの一日です。

学生自身が発表順を決め、自分の作品を上映していきます。

今年は、たまたま全作品が実写のドラマになりましたが、内容的には、バラエティに富んだラインナップとなりました。

それぞれ、個性豊かな作品に対して、教員からもさまざまな指摘が出てきます。

ちなみに、作品のレベルが高ければ高いほど、要求も高くなります。また、助言の内容も教員によって異なり、矛盾したことを言われることも少なくありません。言われた学生は混乱するでしょうが、これは、芸術表現に正解がない以上、当たり前のこと。言われたことを自分の中で消化し、自分で決断していくことが必要になります。そして、2月の卒制展に向け、手直しに入るのです。

それでは、高い評価を得た作品を紹介していきましょう。

卒業制作賞「背中合わせ」25分

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幼なじみのユカコとマキ。

同じ大学に通い、ルームシェアして一緒に暮らしている二人だが、性格は正反対。

互いに相手と適度な距離をおいてきたはずなのに、些細な行き違いから二人の友情に罅が……。

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特に、冒頭の回想シーンから現在に至るシークエンスの映像設計の巧みさ

また近年の美専の卒制では珍しい、大人の映画を感じさせる物語や全体の雰囲気が高く評価されました。

映像・アニメ専攻の代表として、1月末の全専攻が集まった審査に出品されます。

昨年は、田中莉奈さんの映像インスタレーションが、全専攻を通じて一等賞にあたる「塚本英世賞」に輝きましたが、今年はどうでしょう。

これから付帯させるという音楽をより効果的にし、細かなところを修正して臨めば、今年も十分一等賞は狙える、そんなハイレベルな作品です。

専攻賞「田中事情」16分

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極度の人見知りで、他人とのコミュニケーションを避けてきたタナカ。

唯一の友人ケンのとりなしで、憧れのミカと話をできるチャンスを得たが……。

非常に現代的なテーマ設定と、いい意味でのじっれたさを存分に感じさせるドラマとしての演出が評価されました。

一方、制作スケージュルが押したため、映像の加工や整音作業に手が回らず、完成度の点で見劣りしたのが悔やまれます。

でも、きっと2月の卒制展には間に合わせてくれるでしょう。

次点「オツツサマ」12分

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マンションに引っ越してきた洋子。

念願の一人暮らしは順調にスタートしたかに思えたが、親切そうに見えた大家の野田さんが……。

完成度の点で評価を落としたが、その発想はたいへんユニーク。

なんとか卒制展までに、その独特な世界を維持したまま作品としてのレベルを上げてほしいものです。

このように期待できる作品たち、しっかり仕上げて卒業制作展にて上映します!

この他の作品も合わせて、今年度の卒業制作は例年にもまして楽しみです。

ぜひぜひ、足をお運びください!

大阪美術専門学校 卒業制作展

2015年2月14日(土)〜17日(火) 大阪美術専門学校にて

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